【1】心の声「比べるつもりはなかったのに」
SNSを見ていたら、ふと目に入った同い年の人の投稿。
新しい仕事、充実したプライベート、キラキラした笑顔。
「わあ、すごいな」って思ったその直後、
胸の中で小さく呟く自分がいた。
——私なんか、何もできてない。
比べるつもりなんてなかった。
でも気づいたら、比べてしまっている。
あの人のすごさを見れば見るほど、
自分がどんどん小さく見えていく。
【2】比較の矛先は、いつも“自分を責める方向”
■ 「あの人はすごい」より「自分はダメだ」が先にくる
誰かの活躍を見たとき、本来なら「刺激」や「希望」になってもいいのに、
どうしても心が向かうのは「自分との差」。
- どうしてあの人みたいにできないんだろう
- あの人と私は同じ年なのに
- 私なんか、まだ何もできてない
“あの人”のすごさが、
そのまま“自分を否定する材料”に変わってしまう。
■ 「比べたくない」と思うほど比べてしまう
「比較しないようにしよう」
そう思えば思うほど、頭の中に“比べるモード”が立ち上がる。
比べることが悪いわけじゃない。
でも、比べるたびに「私の方が下だ」という結論で終わってしまうのが、心を苦しめてしまう。
【3】なぜ、人と比べてしまうのか?
■ 人は“他人を鏡にして、自分の輪郭を知る”生き物だから
比べるという行為は、
自分を知るための自然な行動でもあります。
でも、その鏡を「評価のため」にだけ使ってしまうと、
映るのは“足りないところ”ばかりになってしまう。
■ 「自分の立ち位置を確認したい」という不安
- 置いていかれてないかな
- このままでいいのかな
- 私、ちゃんとやれてるのかな
不安の正体は、“今の自分が大丈夫なのかどうか”を知りたい気持ち。
他人を通して、自分の安心を確かめたくなるのです。
【4】どうしたらいい?——比べる心と上手に付き合う方法
■ ① 「比べてしまった自分」を、責めなくていい
比べるのは自然なこと。
「また比べちゃった」と自己嫌悪する必要はありません。
大事なのは、比べたあとの自分の心を、そっとなだめてあげること。
「比べてしまったってことは、私も頑張りたい気持ちがあるんだな」
そう置き換えるだけで、比較が“責める材料”から“未来のエネルギー”に変わります。
■ ② 他人の“表舞台”と自分の“舞台裏”を比べない
SNSや表で見える姿は、その人の一部分。
苦しい日も、迷った日も、見えないだけで必ずある。
見えているのは“編集されたハイライト”であって、全てじゃない。
そこに自分のリアルをぶつけても、比べる土俵がそもそも違うのです。
■ ③ 昨日の自分と比べる時間を持つ
「他人」じゃなく、「昨日の自分」と比べる。
・先週より少しだけ早く起きられた
・去年より少しだけ笑える日が増えた
・今日はちゃんとここまで頑張れた
比べる対象を“過去の自分”に変えるだけで、少しずつ心が自由になります。
【5】まとめ
「あの人みたいにできない」
その思いは、
本当は“自分も頑張りたい”という心の芽。
比べるのをやめることよりも、
比べたあとに「私を否定する材料」にしないことが大事です。
誰かの人生は、あなたの物差しじゃない。
あなたの物差しは、あなた自身でいい。
他人ではなく、“昨日の私”と並べたときに、
ちょっとでも進んでる自分を見つけられたら、
それで十分です。
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