【1】心の声「ちゃんとやってるのに」が口癖になっていた
遅刻せずに出勤して、
誰よりも早く動いて、
頼まれたことも、自分の仕事もちゃんとこなしている。
ミスがないように何度も確認して、
迷惑かけないように空気を読みながら、
自分の意見はあえて引っ込めることもある。
でも——
評価はイマイチ。
感謝もされない。
がんばっていることすら、誰も気づいてない気がする。
「ちゃんとやってるのに」
気がつけば、それが口癖になっていた。
【2】“がんばり損”に感じる理由
頑張っているのに報われないと感じるとき、
人は“存在を否定されたような”気持ちになります。
そのしんどさの正体は、ただの疲れではありません。
もっと根っこの部分で、「見てほしい」「わかってほしい」という承認欲求が満たされていない状態なのです。
■ 「成果=評価」ではない職場の現実
- 目立った結果を出した人が評価される
- 上司の機嫌で評価が左右される
- 声が大きい人の意見が通る
そんな現実のなかで、
コツコツと“見えない努力”を積み上げている人は、
どんどん「報われなさ」に押し潰されていきます。
■ 「真面目すぎる人」ほど、損をする
- サボれない
- 頼まれると断れない
- 自分より他人を優先してしまう
そんな“責任感の塊”のような人ほど、
まわりの人から“できて当たり前”と思われ、
感謝されるどころか「余裕がある人」と誤解されることもある。
だからこそ、「なんで私だけ?」という気持ちがふくらんでいく。
【3】なぜ「認められたい」と思うのか?
認められたい——
それは、ただ褒められたいわけじゃない。
“自分が存在してる意味を、確認したい”という心の声なのです。
■ 頑張ることで、安心しようとしている
何もしていない自分は価値がない気がして、
成果を出し続けないと居場所がなくなる気がして、
だから休めない。手を抜けない。サボれない。
でもそれは本当は、
「自分の存在を、誰かに認めてほしい」
という痛みの裏返し。
■ “言葉で認められない関係”に長くいると、自分が見えなくなる
「ちゃんとやってるよね」
「いつも助かってるよ」
そのひと言があるだけで、人は何日も頑張れる。
逆に、それがまったくないまま過ごすと、
「自分の存在が職場にとってどうでもいいのでは」と思いはじめてしまう。
【4】どうしたらいい?——“報われなさ”との向き合い方
■ ① 「自分の価値=他人の評価」から距離を置く
評価されたい。褒められたい。わかってほしい。
それは自然な欲求。
でもそれに依存してしまうと、
「他人の物差し」でしか自分を測れなくなる。
まずは、自分自身が「今日も頑張ってた」と思えることに目を向けること。
たとえば——
・遅刻しなかった
・頼まれたことをきちんと終えた
・苦手な人に笑顔で接した
それだけでも十分価値のあること。
■ ② 「ちゃんとやってる自分」にだけは嘘をつかない
誰が認めてくれなくても、
自分が一番、ちゃんと見ていてあげてほしい。
「わたし、今日も丁寧にやってたよね」
「本当はつらかったけど、ちゃんと動いたよね」
そんな自己確認を、夜寝る前にそっと自分に渡してあげてください。
■ ③ それでもしんどいなら、離れるという選択もある
がんばっても報われない場所に、自分を縛りつけなくていい。
それは甘えじゃない。逃げでもない。
むしろ——
“本当に大事にされるべき場所を探しにいく旅”の始まりなのかもしれません。
【5】まとめ
「こんなにがんばってるのに、なんで認められないんだろう」
そう感じるのは、
ちゃんと見ていてほしいから。
頑張りが、誰かの目に映っていてほしいから。
でもまずは、
“いちばん近くにいる自分”が、
今日のあなたに「よくやったね」と言ってあげてください。
他人の評価が変わらなくても、
あなたの価値は変わりません。
報われないように感じた日にも、
報いてあげられる自分で、いてください。
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