“誘われると断れない”は、優しさじゃなくてクセだった

エッセイ
ブログランキング・にほんブログ村へ 人気ブログランキング

「いいよ、行くよ」

心のなかでは「ほんとは行きたくないな」と思いながらも、
つい笑ってそう言ってしまう。

誘ってくれたことはうれしい。
でも、断ったら悪いかな、とか、嫌われたらどうしようとか
そんな思考がぐるぐるしている間に、もう返事をしてしまっている。


“断れない”は、やさしさではなかった

最初は「人に合わせるのが得意」と思っていた。
でもある日、ふと気づいた。

合わせてばかりいる私は、
いつの間にか自分の“好き嫌い”を感じにくくなっていた。

これは、人のためというより、自分を守るためのクセだった。


NOが言えないのは、相手のため? 自分のため?

相手を思いやって断らないように見えて、
本当は、「嫌われたくない自分」や「波風を立てたくない自分」を守っていたのかもしれない。

それは悪いことじゃない。
ただ、それが続くと、だんだん息が詰まってしまう。


本音を飲み込むたび、心がすり減っていた

小さな我慢は積もる。
しかも気づかないうちに。

だから最近は、「少し考えてから返事するね」と言うようにしている。
それだけで、自分の声がちゃんと聞こえるようになる気がする。

誘いを断れないクセは、優しさのフリをした自己防衛かもしれない。

でも、自分を守る手段は“合わせること”だけじゃない。
ほんの少しだけ、自分の気持ちに正直になるだけで、
人との関係は、もっと自然になれる気がしている。


コメント

タイトルとURLをコピーしました